ブラックフライデーのタイミングで、家のWi-Fiを一気に快適にしておきませんか?
動画が止まる、オンライン会議がカクつく、部屋を移動すると電波が弱くなる。
その多くは、回線そのものより「間取りに合わないルーター1台運用」と「置き場所のミスマッチ」が原因です。
この記事では、Wi-Fi 6/6E/7の違いと、間取り別の“ユニット数判断式”をセットで整理。メッシュWi-Fi4カテゴリから、自分の家に合う候補をサクッと絞れるようにします。
※ブラックフライデーで「最安の考え方」から見直したい人は、先にこちらを読んでおくと全体像がつかみやすいです。
まず結論:メッシュWi-Fiは「間取り×壁材×台数×バックホール」で決める

- 最初に決めるのは機種名ではなく「何台置くか」と「どこに置くか」。これで8割決まります。
- 目安は、1K〜2DKなら1〜2台、3LDKや戸建2階は2台、戸建3階や特殊な間取りなら2〜3台を前提に考えるイメージです。
- 鉄筋コンクリートや太い柱・階段が多い家は、同じ広さでも“もう1台”が必要になりがちです。
- バックホール(親機とサテライト同士の通信)は、有線でつなげるならそれが最優先。無理な場合は、トライバンドや6E/7の無線バックホールでカバーする形がおすすめです。
- この記事では「Wi-Fi 6入門」「Wi-Fi 6Eミドル」「Wi-Fi 7エントリー」「Wi-Fi 7トライバンド/有線BH前提」の4カテゴリに絞って紹介。自分の間取りと使い方に一番近いところから選べば、ブラックフライデーでも迷わず“条件つき最適解”にたどり着けます。
間取り×用途で決める“最短判断表”
「どの機種にしよう?」より先に。
まずは、自分の家と使い方がどのパターンに近いかをざっくり決めてしまいましょう。
下の表は、よくある間取りと用途をまとめた“最短判断表”です。
行の中から自分に一番近いものを選んでみてください。
その行に書いてある「推奨カテゴリ」が、このあと紹介する4つのメッシュWi-Fiのどれに近いかの目安になります。
| 用途・間取りのイメージ | 推奨台数 | 推奨カテゴリ | バックホール | 設置のコツ | 補足(Zoom/ゲーム・接続台数など) |
|---|---|---|---|---|---|
| 単身1K・ワンルームで動画視聴中心 | 1〜2台 | Wi-Fi 6入門 | 無線(自動でOK) | ルーターは部屋の奥ではなく、部屋中央〜入口寄りに置く | 同時接続はスマホ+PC+テレビ程度。会議は時々レベル |
| 2DK・2LDK(夫婦2人/リモート会議あり) | 2台 | Wi-Fi 6入門〜Wi-Fi 6Eミドル | 無線(できれば見通し良く) | 親機をリビング中央寄り/サテライトを廊下側に寄せる | Zoom会議が増えるなら6Eミドル寄りを検討 |
| 3LDKマンション(家族3〜4人/テレビ+タブレット複数) | 2台 | Wi-Fi 6Eミドル〜Wi-Fi 7エントリー | 無線(トライバンド有利) | 親機はリビング/サテライトは子ども部屋や廊下の中間に | 同時に動画×数台+ネット閲覧でも安定させたい人向け |
| 戸建2階(在宅ワーク1部屋+子ども部屋) | 2台 | Wi-Fi 6Eミドル〜Wi-Fi 7エントリー | 無線 or 有線が引ければ有線 | 親機1階中央/サテライト2階階段付近など上下の真ん中に | 在宅ワーク部屋の近くにサテライトを1台寄せると安心 |
| 戸建3階(子ども部屋が上下に分かれる/ゲーム機あり) | 2〜3台 | Wi-Fi 7エントリー〜Wi-Fi 7トライバンド | 無線(トライバンド推奨)or 有線 | 親機2階中央/サテライトを1階と3階のどちらかに配置 | オンラインゲームや配信がある家は3台&トライバンド候補 |
| 在宅ワーク2部屋+オンラインゲーム用PCあり | 2〜3台 | Wi-Fi 7トライバンド/有線BH前提 | 有線優先(無理ならトライバンド無線) | 在宅ワーク部屋に有線やサテライトを直接引き込む | レイテンシ重視。可能なら有線バックホール+2.5GbEを活用 |
※迷ったときは、「1つ上のカテゴリ」「1台多め」を検討しておくと後悔しにくいです。
💡タイプ別の考え方
- 1K・ワンルーム:ルーターを部屋の端や床置きにせず、部屋中央〜入口寄りの腰〜胸の高さに置くと電波が回りやすくなります。
- 2DK〜3LDKのマンション:親機はリビング中央寄りに。サテライトを廊下の途中や、電波が弱くなりやすい部屋側に1台置くイメージです。
- 戸建2階:1階リビング中央あたりに親機、2階の階段付近にサテライトを置き、“上下の真ん中”でつなぐと安定しやすくなります。
- 戸建3階:2階中央に親機を置き、1階または3階にサテライトを置いて電波の通り道を作るイメージです。ゲーム部屋がある階に寄せてあげると安心です。
- 在宅ワーク部屋・ゲーム部屋がある家:仕事用PCやゲーム機がある部屋には、サテライトや有線LANを“1本寄せる”とストレスが大きく減ります。ここでケチらないほうが満足度は高いです。
カテゴリ別“おすすめカード”|4つのクラスから選ぶ

ここからは、さっきの“最短判断表”で出てきた4つのカテゴリごとに、イメージしやすい代表モデルを1つずつ紹介します。
あくまで「こういうクラスの機種を選ぶと安定しやすいよ」という例なので、価格や在庫、細かい仕様は必ず公式ページと販売サイト側でチェックしてください。
(※価格・仕様は2025-11-25時点の情報を参考にしています。最新情報は要確認です)
Wi-Fi 6入門|単身〜小さめファミリー向け
⚙️TP-Link Deco X3000|まずはメッシュ入門にちょうどいい
「とりあえず、今よりマシにしたい。でもいきなり高級機はちょっと…」という人向けの入門クラスです。
- 目安価格帯(2025-11-25時点):税込○万円台(※最新は要確認)
- 仕様の要点:
- Wi-Fi 6対応/AX3000クラス(5GHz 2402Mbps+2.4GHz 574Mbps 相当)
- デュアルバンドのメッシュWi-Fi 6システム
- 1〜2ユニット構成で、1K〜3LDKクラスをカバーしやすいカタログスペック
- Decoアプリからメッシュ設定がまとめてできる
- ギガビット有線ポート×3で、光回線やホームルーターとも接続しやすい
- 強み
- メッシュWi-Fi入門として、性能と価格のバランスが取りやすい
- 設定アプリが分かりやすく、初期設定のストレスが少ない
- 1台スタートでも、あとから同じDecoシリーズを足してメッシュ化しやすい
- 注意:
- デュアルバンドのため、無線バックホール前提で同時接続が多いと速度低下しやすい
- 鉄筋コンクリートや戸建3階など、電波条件が厳しい家では“もう1台”を見込んだ方が安全
- こんな人に:
- 初めてメッシュWi-Fiを試したい単身〜2人暮らし
- そこまで家は広くないが、部屋ごとの電波ムラが気になる
- まずはWi-Fi 6クラスで十分、という感覚の人
Wi-Fi 6Eミドル|3LDK・戸建2階クラス向け
⚙️BUFFALO WNR-5400XE6P|日本メーカーで6Eトライバンドを試す
「3LDKのマンション」「戸建2階で在宅ワークもある」くらいの規模なら、このクラスがちょうどいい落としどころです。
- 目安価格帯(2025-11-25時点):税込○万円台(※最新は要確認)
- 仕様の要点:
- Wi-Fi 6E対応のトライバンド(2.4GHz+5GHz+6GHz)
- 6GHz帯が使えるので、混雑した2.4GHz/5GHzから逃がしやすい
- 2.5GbE対応INTERNETポートで、高速な光回線も活かしやすい
- Wi-Fi EasyMesh対応で、同シリーズを増やしてメッシュネットワークを構成しやすい
- 強み:
- 日本メーカーなので、マニュアルやサポートが日本語で手厚い
- 6GHz帯をバックホールや“混雑回避用レーン”として活用しやすい
- まずは1台導入→電波が届きにくい部屋があれば2台目を足す、といった段階的な構成が組める
- 注意:
- メッシュWi-Fiとして本格運用するなら、最初から「2台構成」を見込んでおくと安心
- 6GHz帯は、まだ対応端末が限定的(今後増えていく前提で考えるイメージ)
- こんな人に:
- マンション3LDKや、戸建2階で家族3〜4人が同時に使う家
- 日本メーカー製でまとめたい人
- 将来的に6GHz帯対応端末が増えることも見越しておきたい人
Wi-Fi 7エントリー|これから数年を見据えて
⚙️TP-Link Deco BE22|Wi-Fi 7を手頃に試したい人向け
「どうせ買うなら、これから増えるWi-Fi 7対応端末にしておきたい。でもハイエンド機までは要らない」という人向けのポジションです。
- 目安価格帯(2025-11-25時点):税込○万円台(※最新は要確認)
- 仕様の要点:
- Wi-Fi 7対応/デュアルバンド(5GHz+2.4GHz)
- BE3600クラス(5GHz 2882Mbps+2.4GHz 688Mbps 相当)
- メッシュ前提で2台構成にしやすいDecoシリーズ
- MLO(マルチリンクオペレーション)などWi-Fi 7の新機能にも対応
- 強み:
- 「次の規格」であるWi-Fi 7を、比較的抑えめの価格帯で導入しやすい
- 2台構成にすれば、3LDKマンション〜戸建2階クラスまで現実的にカバーできる
- 将来の端末買い替え時も、そのまま長く使いやすい
- 注意:
- デュアルバンドなので、無線バックホール+同時接続が多い環境では、トライバンド機より余裕は少なめ
- 6GHz帯は非搭載なので、「6GHzも使いたい」なら上位クラス(Wi-Fi 7トライバンド)も候補に
- こんな人に:
- 3LDK前後の家で、数年スパンで見ても困らない規格を選びたい
- これから買うスマホやPCがWi-Fi 7対応になりそう
- いきなり最上位機種ではなく、エントリークラスから様子を見たい
Wi-Fi 7トライバンド/有線BH前提|在宅ワーク+ゲームも全部こなす
⚙️TP-Link Deco BE65|配線できる家なら“これで終わらせる”選択肢
在宅ワーク用の部屋が複数あったり、オンラインゲームや配信もしたり。「どうせ買うなら、ここで一気に仕上げたい」という家向けのクラスです。
- 目安価格帯(2025-11-25時点):税込○万円台(※最新は要確認)
- 仕様の要点:
- 6GHz帯を含むWi-Fi 7対応トライバンド
- 最大11Gbpsクラス/320MHz帯域など、余裕のあるスペック
- 2.5GbEポートを複数搭載し、有線バックホールや有線接続も組みやすい
- 強み:
- トライバンドなので、「1バンドを実質バックホール専用」にできる余裕がある
- 有線バックホール前提で組めば、オンラインゲームやリモート会議も安定しやすい
- 戸建2〜3階、大きめの間取りでも“これ1セットで完結”しやすい
- 注意:
- 本体サイズ・発熱・価格ともに“それなりに本気”なクラス。オーバースペックになりうる
- LAN配線を一切引けない家だと、性能を持て余す可能性もある(その場合は無線BH+置き方で調整)
- こんな人に:
- 在宅ワーク部屋が2カ所以上ある
- オンラインゲームや配信、4K動画視聴など「レイテンシ重視」の用途が多い
- 戸建でLAN配線をある程度引き回せる/すでに有線が各部屋に来ている
どのカードも、「最短判断表」で出てきた自分のカテゴリと照らし合わせて読むのがおすすめです。
- まずは表で「自分はどの行か」を決める
- 次に、この4枚の中から「近いクラスのカード」を読む
- あとは、実際の価格・在庫・公式仕様をチェックしながら、同クラスの他モデルと比較
こんな流れで見てもらえると、ブラックフライデーの短い期間でも“条件つき最適解”にたどり着きやすくなります。
ゲーム用PCの買い替えもブラックフライデーで検討しているなら、ゲーミングノートPCの選び方もセットで押さえておくと判断がラクになります。
あわせて、在宅ワーク用のUSB-Cハブや充電器、ケーブルまわりも見直しておくと、せっかく速くなった回線をムダにしにくくなります。ブラックフライデー期のUSB-C周辺機器の選び方はこちらでまとめています。
バックホールと設置・移行のコツ

メッシュWi-Fiは、親機とサテライト同士のつながり方(バックホール)と、どこに置くか/どう切り替えるかで体感がほぼ決まります。細かいチューニングより、まずはここだけ押さえておけばOKです。
- 有線バックホール:
- LANケーブルで親機とサテライトをつなげる家なら最優先で検討。
- レイテンシが安定し、在宅ワークやゲーム用途でも安心しやすい。
- 無線バックホール:
- デュアルバンド機は“親機→端末”と“親機→サテライト”が同じ帯域を取り合うイメージで、同時接続が多いほど混みやすい。
- トライバンドやWi-Fi 6E/7で6GHz帯や広い帯域(160MHz以上)を使える機種のほうが、無線バックホール前提でも余裕を持たせやすい。
- 置き場所と移行のチェック:
- 親機・サテライトは「家の中心寄り」「家電密集地は避ける」「窓際・壁際ギリギリにしない」が基本。
- 新しいメッシュ側が安定してから、旧ルーターのWi-Fi機能をOFFにし、SSIDが増えすぎないように整理する。
- 仕様確認と回線設計:
- 有線バックホール対応の有無やバンド構成など、細かい仕様は必ずメーカー公式ページの最新情報をチェック。
- そもそも回線自体を見直したい場合は、こちらで「回線+Wi-Fi」のセット設計も確認しておくと安心です。
家のWi-Fiを整えたタイミングで、スマホやSIMの料金も見直しておくとトータルの通信費がグッと下がりやすいです。ブラックフライデー時期のスマホ・SIMの選び方は、こちらでまとめています。
よくある質問(FAQ)

- Qメッシュとリピーターの違いは?
- A
メッシュは家全体を「1つのWi-Fi」として動かす仕組みで、自動的に最適な中継点に切り替わります。リピーターは元のWi-Fiをただ伸ばすだけなので、電波が弱い・切り替えが手動など、安定性はメッシュの方が有利です。
- Q2台と3台で、体感はどれくらい変わる?
- A
速度そのものより「どこに行っても途切れにくいか」が変わります。2台構成でギリギリ届いている家なら、3台にすると廊下や角部屋でもストレスが減るイメージ。戸建3階や変則間取りなら、最初から3台候補で見ておくと安心です。
- Qトライバンドは誰が必要?デュアルでも足りる?
- A
家族が少なく、部屋数も少ないならデュアルでも十分です。ただし、無線バックホール前提で3LDK以上・同時接続が多い家ならトライバンドが有利。1つのバンドを実質バックホール専用レーンにできるので、混み合いにくくなります。
- Q有線バックホールが引けない時の最適解は?
- A
トライバンド機や、Wi-Fi 6E/7で6GHz帯や広い帯域を持つモデルを選ぶのが現実的です。そのうえで、親機とサテライトをできるだけ見通しの良い位置に置き、距離を詰めること。置き方とバンド構成で“なんちゃって有線寄り”を目指します。
- Q旧ルーターはどの設定を残す/消す?
- A
基本は「役目を終えたらWi-Fi機能はOFF、LANハブとして使うか完全撤去」です。2台ルーター運用は設定が難しく、二重ルーターになりがち。よく分からない場合は、新しいメッシュ側をメインにし、旧ルーターは電源ごと抜いてしまった方がトラブルは少ないです。
まとめ

メッシュWi-Fi選びでいちばん大事なのは、スペック表よりも「間取り×壁材×台数×バックホール」です。まずは自分の家がどのパターンかを“最短判断表”でざっくり決めてから、4つのカテゴリの中から近いクラスを選んであげればOK。
あとは、有線でつなげる家なら有線バックホール優先、無線前提ならトライバンドやWi-Fi 6E/7を意識するだけでも、体感はかなり変わります。家のWi-Fiが整うと、スマホ・PC・ゲーム機・在宅ワーク用のツールまで、全部の使い心地が底上げされます。
ブラックフライデーに限らず、買い替えや引っ越しのタイミングでも、この判断軸はそのまま使えます。「うちの間取りと用途なら、どのクラスがちょうどいいか?」という視点で、落ち着いて候補を絞ってみてください。
家のWi-Fiを整えたあとは、スマート家電やタブレットなど“中身側”を少しずつアップデートしていくと、毎日の使い心地が一段と変わります。ブラックフライデーで揃えやすいXiaomiガジェットは、こちらも参考にしてみてください。

